【実例】デザイナー夫婦がこだわった、勾配天井と採光の空間演出が巧みな住まい

「都会で一戸建ては建てられないだろう」と、マンションを検討していたHさん夫婦。過ごしやすい住まいについて想いをめぐらせた結果、注文住宅にたどり着いた。設計事務所と二人三脚でつくりあげた、デザイナー夫婦らしいおしゃれな住まいの完成までを伺った。

目次

賃貸から次のステップへ。マンションから探すことに


勾配天井にシーリングファンがつけられた開放的な吹き抜け。窓の位置やライティングにより部屋全体が明るい

結婚を機に、奥さんが住んでいた賃貸住宅に二人で住むことにしたHさん夫婦。広さなど不便に感じることもなく4年ほど住んでいたが、将来のことや住居費のことを考え、住宅購入を検討し始めた。
「ちょうど家賃が上がったタイミングでもあり、お金を使うならせめて自分たちの家に払いたいと思ったんですよね。それと、住宅ローンを組むにも、自分たちの年齢を考えたらそろそろ動き始めないといけないなと思いました」と奥さんは話す。
一戸建てや注文住宅は、駅から遠い・予算が高い・土地の購入はハードルが高いというイメージがあり、まずは新築マンションから探し始めた。
紹介されたマンションのモデルルームをいくつか見学したが、なんだかしっくりこない。
住宅購入に関しては右も左も分からなかったため、とある相談窓口でマンションの相談をしてみることに。
場所が駅から遠かったり、最寄り駅に求める条件が合わなかったり。なかなか自分たちが希望するエリアで思い描くマンションに出合えなかった。
情報収集をしているうちに、マンションの価格とあまり変わらない一戸建ての情報を見つけ、「意外と一戸建てもいけるんじゃないか?」と思ったのだそう。

住まいの窓口に相談し注文住宅の可能性が浮上


アイアン×木を組み合わせたオープン階段。設計事務所ならではのデザイン

そんな中、近所のショッピングモールに出かけた際に、「LIFULL HOME'S 住まいの窓口」(以下、住まいの窓口)の店舗を見つけた。ネットで調べてみると、マンション以外にも注文住宅や建売住宅、中古住宅(リノベーションも)についても相談ができることが分かり、選択肢を広げるために相談予約をしてみることに。
「家を買ったこともなければ不動産業界の仕事をしているわけでもなく、何から始めればいいのか、どの会社を選べばいいのかまったく分からず。同僚や周りの人も自分たちとは住まいに求める条件が違うので、フラットに聞いてくれる住まい探しのプロに相談したいと思ったんです。逆にそれ以外の人はどうやって住まい探しを進めているんだろう…?(笑)」
後日、住まいの窓口に訪問。住まいの窓口のハウジングアドバイザー(以下、アドバイザー)が温かく迎えてくれた。
住まいの窓口では、改めて予算の見直しをし、新築一戸建て・中古一戸建て(リノベーション)・注文住宅の可能性をすべて洗い出してもらった。すると、「注文住宅もエリア次第で建てられますよ」とアドバイザーが言う。
実家は一戸建てだったので一戸建ての住みやすさなどは分かっていたが、都会で注文住宅を建てるなんて夢の話だと思っていた。「中古の一戸建てだったら、なんとかいけるかな」と考えていたご主人は、注文住宅が建てられるという話を聞いたとき、「できるんや」と思わず声が出てしまったという。
ダメ元で訪れた住まいの窓口で、注文住宅の可能性が見えてきた。

建築会社の比較検討では“お断り代行”が便利だった


キッチンには釣ってきた魚を運ぶときに役立つ勝手口と出窓を配置した。窓のおかげで調理スペースが明るい

夫婦の共通の趣味は釣りで、たまたま釣り好きだったアドバイザーと、釣り×住まいについて会話が弾む。
・エリアは、海がない県だと行きにくいので近い県がよいのではないか?
・魚は室内でさばくと匂いがキツイ。注文住宅なら、外に水道をつけて、自宅の中に持ち込まないようにできる
など、話が盛り上がり注文住宅のイメージが一気に膨らんだ。
「注文住宅なら自分たちらしい暮らしができるのではないか」と考えたHさん夫婦。アドバイザーから注文住宅の購入の流れを聞き、早速建築会社を紹介してもらうことに。
紹介された建築会社は4社。条件に合いそうな会社が、価格帯別でピックアップされた。CMでもおなじみの会社や中規模のハウスメーカー、設計事務所など、取りこぼしがないようにとタイプの違う会社が提案されたという。
「性格上、断りを入れるのがすごく苦手なんです。営業さんたちは、みんな一生懸命やってくれるので裏切ってしまったような気分になりそうで…。もう一回提案させてほしいと言われたら、断れないと思います。なので、アドバイザーのAさんにお断りのご連絡をお願いすることができてすごく助かりました。余計なことを考えず複数社を比較検討できました」と当時を振り返る。

人柄が決め手に。設計事務所との運命の出合い


2階の踊り場からの景色。アイアンの手すりとデザインが、どこかのギャラリーを思わせる

契約を決めたのは、耐震・断熱性だけではなく、デザイン性や住み心地を重視した住まいの設計が得意な設計事務所。不動産住宅情報サイトなどに広告を出していない会社のため、住まいの窓口の紹介がなければ出合うことはなかったかもしれない。
決め手となったのは、会社の理念や社長の人柄だったそう。
「最初は社長さんと打ち合わせをし、建築業界の話、家づくりの原価の話から価格設定の話まで細かく教えてもらいました。他社との打ち合わせや、展示場を見に行った中で、そういった原価の部分を説明してくれる会社はなかったので、この会社なら信頼できそうだと思ったんです。社長さんの紳士的な話し方や信頼できる人柄に、今後長く付き合っていけそうな会社だと思いました」

「こんな家に住んでほしい!」という社長の熱意あふれるプレゼンを聞き、家づくりに対して気持ちが高ぶっていったというHさん夫婦。住宅ローンに不安があることを伝えたら、「営業担当者とファイナンシャルプランナーもつけて話し合いしましょう」と、すぐに手配をしてくれて、とんとん拍子に次回の打ち合わせが決まった。

また、ほかにも重視するポイントが夫婦の理想とマッチしていたのだそう。
「仕事から帰宅したときに、テンションが上がるデザイン性や機能性があるといいなと思っていて、耐震性を上げるために柱を増やすとか窓を減らすとかはしたくないと思いました。決めた会社さんは、必要な耐震基準をクリアしたうえで、住みやすさとデザイン性のバランスがとれる提案をしてくれたので、私たちにぴったりだと思いました」
他社が独自の特長をアピールする一方で、決めた設計事務所はHさん夫婦らしい住みやすい暮らしを提案してくれた。


2階から1階のリビングをのぞける”のぞき穴”を設置。ちょっとした遊びを設計に取り入れている

外部の視線を気にすることがないプライベート空間が実現


窓が高い位置にあり、道路側からリビングが見えないため、外を気にせずに生活ができる

設計事務所では、自社で建築した引渡し前の家を見学するツアーが実施された。見学した家を参考に、このデザインを取り入れたい、この仕様にしたいと、やりたいことを営業担当者に伝えていったのだそう。
ご主人は、木目や黒といったナチュラルでシンプルなデザインが好みだったので、そんなデザインも要望の一つだった。

家の中には窓が多く、大きな窓から出られる中庭もあるが、外からの視線が一切入らないように“見えない設計”になっている。そのため、カーテンを閉めきっておく必要もなく、カーテンやブラインドは最低限しかつけていない。また、窓が多いおかげで、夕方でも電気をつけなくても室内は明るく保たれている。
設計後の打ち合わせの際に、家のミニチュア模型を用意してくれて窓の位置について説明してくれたのだそう。
「東西の向きを考えて、光の入り方を計算し、窓の位置を配置してくれました。言葉だけで言われても自分たちは分からなかったと思いますが、ミニチュア模型を使って説明してくれたおかげで、言っていることが理解できました。設計はほぼ一発、変更なしで決まりました」とご主人は言う。


外部からの視線を気にせず過ごせる中庭では、釣ってきた魚を焼いたり、友人を招いてバーベキューをしたりして、おうち時間を楽しんでいる


玄関を開けると目の前に窓があり、シンボルツリーの緑が映える。玄関を入って右側の扉を開けると大容量の収納スペースがあり、扉もあるので来客時も安心


標準仕様のフルハイトドア。天井まで高さがあることで室内の空間をより広く見せてくれる


キッチンのタイルは、こだわりの一つ。夫婦でパソコンを使い画像合成でいろいろなタイルを当てはめてどれが合うのか決めていったのだそう


設計事務所の提案で洗面台とトイレの壁には、同じ壁紙を使用して統一感を出した


お風呂は部屋全体と同じ木目調のクロスを採用。落ち着いた雰囲気に

自分たちの「好き」を詰め込んだ住まい

住宅購入を検討してから、約4ヶ月で、建築会社と土地の契約ができたHさん夫婦。
「自分の好きなことを素直に伝えていったことが、人とのつながりをスムーズにしていったのかなと思います。アドバイザーのAさんとは釣りの話で盛り上がり、設計事務所の社長さんとはデザインや機能性の話、営業担当者さんや設計士のデザイナーさんともどんどん話が盛り上がって、皆さんと協力してこの家が建ったんだなと実感しています」とご主人。


2階の踊り場には、設計士の計らいで、ご主人がコレクションしているキン消し(キン肉マンの消しゴム)を飾る二ッチが造作された

「こんな素敵な家になるとは思ってなくて。なんだか恥ずかしいんですけど、1年以上住んでなお、自分たちにしてはすごくいい家だな〜と感じています。よくここまでいけたなって。広すぎず豪華すぎず、自分たちらしい過ごしやすい家をつくることができました。住まいの窓口のAさんとの出会いも、設計事務所さんとの出合いも本当にラッキーだったとしか言いようがないです」と奥さんはうれしそうに話した。


モノトーンでシンプルにまとめた外観。玄関からは家の中を思わせる木目調のデザインがよいコントラストに

■住まいの情報
延床面積:86.23m2
土地面積:143.29m2
建築費:3,000万~3,999万円
工法:木造軸組工法
間取り:3LDK
家族構成:夫(42歳)、妻(37歳)

■住まいの窓口で受けたサービス
住まいの窓口店舗:住まいの窓口 トレッサ横浜店
紹介された会社数:4社
受けたサービス:個別相談

相談方法

ご相談内容によって相談方法が異なります。
ハウジングアドバイザーが店舗、電話でそれぞれ相談をお待ちしております。

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