【実例】築36年の家を建て替え。狭い土地を活かした54平米の注文住宅

Sさん家族は、築36年の一戸建てをどうするかを検討していた。選択肢はさまざまだったが、住み慣れた土地から離れたくないという希望があり、建て替えを決意。限られた敷地の広さのなかで、部屋をできるだけ広くするために工夫した家づくりについて伺った。

目次

 

建て替えは家が狭くなるかも?リフォームから検討開始

リビングのドアはお母さんと娘さんとで選んだというかわいらしいデザイン

Sさん家族は、お母さんと娘さん、息子さんの3人で暮らしていた。まとまった資金を準備できたことをきっかけに、築36年の家を今後どうするか家族で検討していた。
「あまり家のメンテナンスをしてこなかったので、外壁も傷んでいましたし、親戚にも建て替えたほうがいいのではないかと言われていました」と娘さん。
建て替えのほか、リフォームや買い替えも考えられたので、それぞれ検討していくことになった。

ただ、建て替えの場合、昔よりも建築基準法の建ぺい率が低くなっていることにより、建物が狭くなることが懸念された。そのため、元の建物を生かせるように、リフォーム会社に話を聞いてみることにした。

リフォーム会社では、新築のようになるという大規模リフォームで見積もりを出してもらったが、新築を建てる費用と変わらない価格だったので驚いたという。
骨組みや基礎が経年劣化している場合は、補修が必要となり、劣化が進行していると費用が高くなることがあるそうだ。

リフォームの計画をいったん保留し、長年住み慣れたこの土地に愛着を持っている娘さんや息子さんの意向を考慮して、次は、買い替えではなく建て替えを検討してみることにしたそう。

玄関を入ったら扉を挟んですぐにリビング。居住スペースを広くとるために廊下をつくらない設計に

 

相談窓口2社を利用!紹介されたハウスメーカー6社を比較

食器棚ではなく家に合わせた造作棚を設置することで無駄なスペースを排除

建て替えを考え始めて最初に近所にあるハウスメーカーのモデルハウスに行ったけれど、その会社が自分たちに合っているのか判断がつかなかった。そこでもっといろいろ聞きたいと思い、相談できるところはないかと探してみることに。

WEBで調べるのは主に娘さんが担当。
調べていると、家づくりの相談ができる「LIFULL HOME'S 住まいの窓口」(以下、住まいの窓口)と、もう一社(以下、A社)を見つけ、両方に相談してみることにした。

事前に予約して午前にA社、午後に住まいの窓口を訪問したそう。
両方の相談窓口に自分たちの住まいの条件を伝え、ハウスメーカーをそれぞれ紹介してもらう。

<住まいの窓口で整理した条件>
・価格
・狭小住宅が得意な会社
・耐震性能等級2以上で、高気密高断熱は省エネ基準をクリア
・メンテナンスフリーで長く安心して住める
・駐輪場(4台、屋根付き希望)
・収納(居住スペースをできるだけ広くしたい)
  └シューズクローゼット(靴エリアとコートエリアを分けたい)
   └屋根裏収納や中2階収納
・家の中から郵便物を取り出せるポスト
・バリアフリー

価格や性能面のほか、土地の面積が限られていたため、家の広さを維持しながら作れる収納スペースや狭小住宅の実績があることも大切だったという。

住まいの窓口では、A社から紹介があったハウスメーカーについて伝えたところ、「高価格帯の会社なので、予算と合っていないのではないか」と率直な意見をもらった。そのため、予算に合わせて、A社とは違うハウスメーカーを紹介してもらうことに。
住まいの窓口からは3社紹介があり、A社からの紹介と合わせて計6社で検討を進めることにした。

玄関にはシューズと上着をかけられるクローゼットがあり、リビングを広くするため玄関スペースは最小限にした

 

提案力、コスパ、担当者の人柄でハウスメーカーを決めた

キッチンの奥には、お風呂や洗面台、トイレなどの水回りをまとめた

Sさん家族は、6社すべてと打ち合わせをし、1回目で3社まで絞った。
絞り込むためにポイントとなったのは価格。やはり高価格帯のハウスメーカーは価格が合わなかった。
その後、3社に2回目の訪問をし、間取りなどの具体的な提案を受けた。最終的には2社で迷ったが、営業担当者の提案力やコミュニケーション力が決め手となり、1社に決めることができた。

「土地が狭いので、どうにか広く使えるように、色々と提案をもらいました。最終的に決めた1社は、収納スペースを確保するためにロフトをつくりたいと伝えると、親身になって相談にのってくれて。
ほかには、設備や細かい仕様のコストパフォーマンスの良さについてしっかり説明してくれたのがよかったです。打ち合わせの際は、家まで迎えにきてもらえたりもして、とても丁寧な対応だと感じました」

迷った2社のうちもう1社もさまざまな提案をしてくれたが、提案内容がSさん家族にとって、あまり魅力的なものではなかったのだそう。

「CMでお馴染みのハウスメーカーしか知らなかった私たちにとって、住まいの相談窓口に相談してよかったです。広告を控えているような会社の存在も知ることができ、自力では発見できなかったと感じました。6社を訪問するのは苦労しましたが、アポイントメントの手配をしてもらえたおかげで、予想以上にスムーズに進めることができ、じっくりと比較・検討できたのは大きなメリットでした」と娘さんは話してくれた。

相談窓口を2社訪問し、紹介があった6社のハウスメーカーを訪問してから、1社に決めるまでに費やした時間は2ヶ月だった。

玄関のドアはリビングのドアに合わせたデザインに

 

2.5階の収納部屋のおかげで居住スペースの広さを確保

物置部屋としてつくった2.5階のおかげで収納力が大幅UP

娘さんの部屋の奥には、2.5階へ繋がる階段がある。寒さ対策にロールスクリーンが便利

こうして無事にハウスメーカーが決まり、家づくりが始まった。少しでも広くスペースを使えるように、間取りの話し合いを重ねつつ、建て替えに備えて、準備を進めていった。

元の家を解体する前に仮住まいへ引越ししたSさん家族。仮住まいは、ハウスメーカーから紹介された不動産会社に探してもらい決めることができた。解体から着工~竣工までの間4ヶ月を仮住まいで過ごしたそうだ。

出来上がったご自宅についてこだわりのポイントを聞くと、
「家の大きさの割には物が多いので、2.5階に収納部屋をつくることができてよかったです。他には、部屋を広くするために廊下をつくらないように建築士さんと調整しました。
スケルトン階段(骨組みと踏み板でつくられた階段)にも憧れていましたが、蹴込み板がないことで、深く踏み込んだときにケガをしてしまう恐れもあるそうで、バリアフリーの観点からやめることにしました。
2階は、はじめ3部屋つくる予定でしたが、どうしても1部屋が3.5畳くらいと狭くなってしまうので、自分と娘の部屋はロールスクリーンで仕切ることにしたんです。基本的にはリビングで生活するので娘も問題ないということで。
結果的に広々とした寝室ができてよかったと思ってます」とお母さんが話してくれた。

娘さんからも、「以前のお風呂は昔の仕様でとても狭かったので、お風呂は大きめにしました。すごく快適です」と、新しい家を満喫していることがうかがえた。

家づくりの過程では、10回以上ハウスメーカーと打ち合わせをし、細かいところまで決めていくのが大変だったそうだが、親子の意見が割れることなく、各決定がスムーズに進んだそうだ。

これからも、新しい住まいで、親子3人が心を寄せ合いながら、穏やかに暮らしていくことだろう。

 

女性二人の部屋は、ロールスクリーンで仕切ることに。壁とドアの設置がなくなり、1人分のスペースが広くなった

部屋の仕切りをロールスクリーンにすることで広さを確保し、コストカットもできた

2階には2部屋あり、1部屋は趣味が多い息子さんの部屋に

 

 

■住まいの情報
延床面積:54.64m2
土地面積:68.42m2
建築費:2,000万~2,999万円
工法:木造軸組工法
間取り:2LDK+屋根裏収納
世帯構成:母(70歳代)、息子(30歳代)、娘(30歳代)

■住まいの窓口で受けたサービス
住まいの窓口店舗:立川店
紹介された会社数:3社
受けたサービス:個別相談

相談方法

ご相談内容によって相談方法が異なります。
ハウジングアドバイザーが店舗、電話でそれぞれ相談をお待ちしております。

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